11月29日、川内高等学校の生徒さん3名と英語の先生が次世代エネルギー課にお越しくださいました。
川内高等学校では、2年生時に(数名のグループで)「自分たちが興味のある分野(ジャンル)を半年ほどリサーチし、英語でプレゼンテーションを行う」という授業(単元)があるそうです。

その中で、「エネルギー」に関してのリサーチを行っている3人が薩摩川内市のエネルギーについて調査をしに来ていただきました。
「エネルギー」に関心を持った理由は「太陽光発電の設置数が多いとわかり、鹿児島県はエネルギーに対するポテンシャルが高いのではないか」と思ったから、ということだったそうです。

さて、本題のリサーチです。さすが高校生、質問にも鋭いものがありました。
次世代エネルギー課としても実際に考えていることも含まれていました。

「エネルギーと観光をどう考えるか」
という質問には、次世代エネルギー課や企業での取り組みを紹介しました。
・次世代エネルギーフェア。薩摩川内市内外の企業の方が、エネルギーに関する取り組みを紹介し、来場者の皆さんも、体験等を通じて、エネルギーについて考えることができます。
・薩摩川内市観光物産協会では「視察ツアー」を設定していますし、九州電力では「ぶらせん」という夏休み恒例になったツアーも行っています。
このように、「エネルギーと観光」も含め「エネルギーの学びの場」として薩摩川内市内外から視察や見学に来られる方が多くいらっしゃいます。

「再生可能エネルギーだけで電気をまかなうことはできないのか」
という質問には現状の課題であることも含めてお話しました。
・電気は使う量と作る量が同じでないと停電等異常が起こってしまう。再生可能エネルギーは時々での発電量が不安定であるため、難しい。
「では、蓄電池を使えばよいのではないか」
・薩摩川内市の4万7百世帯の電気を賄おうとすると、とてつもない量の蓄電池が必要となり、現実的に今の技術では難しい、ことを伝えました。

こちらから、「太陽光発電・小水力発電・風力発電・バイオマス発電」と薩摩川内市で稼働している発電を紹介した後、「潮流発電や温度差発電の導入予定はないのか」との質問もあり、
「まず、温度差発電については、鹿児島という土地では、さほど温度差がないため、発電は難しい。潮流発電については、薩摩川内市には海があり、研究も行われているが、利害関係者(漁港関係者、景観を大切に思う方々等)との意見もあり、現状導入をしていない。」
とお伝えをしました。

生徒さん一人ひとり、これまで調べたこと・それを踏まえた質問で真剣に取り組んでいる様子が伝わってきました。
今はまだ未成年ですが、5年後、10年後には社会を築く一員です。
お互いに切磋琢磨し、よりよいまちづくりを行っていきたいと改めて考えます。