薩摩川内市役所上甑支所は、甑島北部の上甑島に位置し、上甑島の一部、中島、中甑島の3島を所管する地方公共団体です。所管する面積は、甑島4支所で2番目に広く、昔から漁業が盛んで、漁港を中心に複数の集落が点在しています。
以前は中学校・小学校・幼稚園が複数存在しましたが、現在は統廃合で各々1か所に集約されています。

こしき島「みらいの島」共同プロジェクトで上甑島へ導入された40台の電気自動車(e-NV200)のうち、上甑支所では、5台を市の公用車として活用しています。そのうち、1台を市立中津幼稚園の園児送迎用のスクールバスとして活用しています。これまでのスクールバスは、ディーゼルエンジン車でしたが、今回、電気自動車を導入しました。

平成29年度は、中津幼稚園(中甑集落)から距離のある平良集落(片道約7km)と江石集落(片道約2.5km)から各2人の園児の送迎を行っています。5月の走行距離は682kmでした。これまでのディーゼルエンジン車では、平成28年度の実績で燃料(軽油)約750ℓ、金額約114,000円の費用が必要でしたが、現在は2日に1回の充電(充電残量半分を目安に充電)により走行しています。

これまでのディーゼルエンジン車のような排気ガスの排出がない上、エンジン音がほとんどしないため、園児の送迎には適している。子どもたちや保護者の方々からも、これまでの車と比べて「静かで良い」と好評を得ています。

ただし、導入車種が限られており、子どもたちにとっては乗降部分の車高が高いため、子ども一人での乗降が難しい場合があり、今は大人が乗降の補助をしています。スクールバスとしては別に乗降台を購入するなど、対策が必要です。

車内には幼稚園児用であるため、ジュニアシート、足ふきマット(靴の泥落とし)、消毒液、箱ティッシュ(車酔い対応等)を常備しています。

集落から中津幼稚園へ園児2名の朝のe-NV200による送迎風景。兄弟仲良く登園です。

中津幼稚園すぐ横の空き地に車を止め、横断歩道を仲良く渡って登園

園児は満3歳以上6歳以下でジュニアシートを2台装備